小心者でも言いたいことがある。

公務員として働いていましたが、うつ病になりました。

映画『東京物語』の感想

こんにちは。中瀬一菜です。

くら~い話ばかりしていては、せっかく良い場所を見つけたというのに

キノコでも生えてしまいそうなので、たまには趣味の話も交えようと思います。

 

脚本家志望ですので、勉強がてら年代問わずに映画をよく見ています。

ですが、普通映画ってそんなに見るものじゃないらしく…

あまり話題を共有できないのです。

なんとなく心の琴線に触れた作品を独断と偏見でご紹介します。

もちろん、ネタバレは一切ございませんので、ご安心くださいませ。

 

今回、ご紹介したいのは小津安二郎監督東京物語です。

 こちらモノクロ映画になっております。

ちょっとそれだけで敬遠してしまいそうですが、

静かで・穏やかで・上品で・情緒溢れる素晴らしい作品だと思います。

 

紀子さん役の原節子さんが、とにかく美しい…!

話し方がとにかく品があって、オーラがあるというか、つい目で追ってしまいます。

なんとなく聞いたことがある「最近の女優さんは個性がない」といった類の発言、

この映画を鑑賞した後、ちょっとだけ共感できてしまいました。

それくらい、存在だけで特別だと分かる女優さんだと思います。

 

お話は尾道に住まう老夫婦が、東京で暮らすきょうだいに会いに行くものです。

紀子さんは亡くなった次男のお嫁さん、義理の娘さんになります。

きょうだい達の言いたいこと、老夫婦の言いたいこと、全部理解できるんです。

でも、だからこそ、寂しい。そして、ある一面では、美しくもある。

現代の家族にも当てはまる問題だと思います。深いお話です。

そういうことを考えさせてくれる台詞的な意味での余白も十分にあります。

 

家族の様子を淡々と写すカメラも素晴らしかったです。

今時のように凝って動き回るカメラワークはありません。固定されています。

シンプルで無駄がなく、その分登場人物の動きがよく分かります。

当時の東京や尾道の風景も堪能できますし、そういう意味でも楽しめる映画です。

特に鉄道や駅の場面。資料にもなるのではないでしょうか。

 

「邦画といえば、こういう感じ」の代表のような作品だと思います。

気負わずに観賞できますので、機会がありましたら是非。